通常は会員限定の「日乗」ですが、末尾にゼロのつく号だけは全員に配信します。
午前6時50分起床。昨晩は「TechnoEdge」の年次総会で常よりも遅い時間まで飲み食いしたため目覚めがすっきりしなかったので、朝食後、こたつに入って『遺伝と平等 / The Genetic Lottery』(著 キャスリン・ペイジ・ハーデン)を読みながら眠る。
起きてのわちゃんの散歩。出掛けに近所のSちゃんと行き会う。平日の夕方に我が家にやってきて、私とチェスをやって負かしていったSちゃんである。お出かけの理由を尋ねると「お母さんが、おこづかいをくれて、本屋にでも行ってきなさいって」とのこと。小学二年生の女の子が、ひとりで書店に買い物に行く。なるほど。そのような安全さも、徒歩圏内に書店が存在することも、どちらも当たり前に得られるものではないことを思うとき、目の前に現れた平和で文化的な光景を、心からありがたく思い。文字通り有り難い。
のわちゃんと連れて歩いていると、多くの人に話しかけられる。多いのは、女子学生や老夫婦など。そこへ今日は、近所のそば屋の配達のおやじが加わった。欠けた前歯を見せながら「(犬ぅ飼い始めたぁ!)」とでもいうような笑顔で走り去っていく。今度出前を頼んだときにはゆっくり見せてやらなくては。
昼食後、音羽館に古書を持ち込みに行く。昨年末から継続的に多くの本を持ち込んだからか、買い取り後に気安く声を掛けられる。「ページの折れ(ドッグイヤー)がなければ、もっと高く買えるんだけど。付箋とか使ってもらえると」。しかし、私の予想より高い値段をつけてくれた。2,500円なり。お礼も込めて、作曲技法の本を一冊購める。
次に新刊書店Titleに行く。最新の『熱風』の連載で、近頃は「本を売ってくれ」と持ち込む人が多くて、断るのが大変なくらいだと書いていたので様子を見に行ったかたち。すると、狭い店内に10人近いお客さんがいて賑わっており、棚を覗くのに前の人が見終わるのを待たないといけないくらい。三品輝起さんの新刊『波打ち際の物を探しに』が目に入ったので飛びつく。3冊目のエッセイ集。今もっとも注目すべき書き手として名前をあげるのに躊躇しない。広くお薦めしたい。
後、TOP BEAT RECORD CLUBに初訪問。品ぞろえもサービスも良く、非常に気に入った。『Chicago 17』『Chicago 18』『Led Zeppelin III』『銀河の輝映』(Return to Forever)『A Day In The Life』(Wes Montgomery)『惑星』(冨田勲)を購めて5,000円強。その足で荻窪のブックオフに行きLPの棚の中にあって気になっていた『Songs in the Attic』(Billy Joel)を購める。500円。
帰りにスーパーに寄って、息子とアニメを見る。『呪術廻戦』と『ダンジョン飯』。後、スイカゲーム。2回ずつプレイして、それぞれスイカを1個ずつ作り、私は夕ご飯の支度を始める。スパイスを効かせたフライドチキン風の唐揚げ、大根の煮物の豚ひき肉あんかけ、青菜のニンニク炒め、ニラと卵の味噌汁、梅干しと海苔。日本酒一合、ワイン二杯。食後にほうじ茶。
20時半に息子は就寝。それから風呂に浸かって『本の雑誌』2月号を読み、あがってからは部屋でレコード鑑賞。Chicagoの盤は、ほとんど新品といっていいミント状態。かつ、その音楽性と相まってアナログに聞こえない。曲は、ほとんどチャゲアス(正確には逆で、チャゲアスがChicagoです)。