こんにちは。ささきるです。第2話のテーマは「遠野物語の外側 ✕ 遠野市の外側」の領域である「創作派」。ゲストに富川屋の富川さん(@gakutomikawa)と観光ガイドの多田陽香さんをお招きし、『遠野物語』に想像力を刺激されたクリエイターについて語っていきます。
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番組のキーワード
TONO MADEのアロマスプレー
富川屋がプロデュースするオリジナル商品群。「遠野が香るアロマスプレー」は「閃 Sen」と「深 Shin」の2種類。購入は公式ストアで。https://tonomade.stores.jp/
遠野の里の物語
遠野小学校で1982年から続く表現活動。高岡良樹さんが1980年に作った『歌物語"遠野物語"』がベースになっている。私も小学生のときにはこれを歌ったり演じたりしていました。
一字一句をも加減せず感じたるままを書きたり
『遠野物語』の序のいちばん最初の書き出し部分。自然主義文学の宣言であり、語りの世界と書き言葉の世界をつなぐ態度の表明。
この話はすべて遠野の人佐々木鏡石君より聞きたり。昨明治四十二年の二月ごろより始めて夜分おりおり訪ね来たりこの話をせられしを筆記せしなり。鏡石君は話上手にはあらざれども誠実なる人なり。自分もまた一字一句をも加減せず感じたるままを書きたり。
大橋進
NPO法人「遠野物語研究所」の元副所長。現在も精力的に研究活動を行う。
運万治男
伝承園の近くにある観光名所「カッパ淵」を案内してくれる、通称・二代目カッパおじさん。ちなみに初代は阿部与一さん。
Nui(旗屋の縫)
400年前に実在した伝説の漁師・旗屋の縫を題材にした作品。原作は富川岳さん、絵は漫画家の五十嵐大介さん。2021年に最初のお披露目が行われた。
メイキング動画ほか、取材・制作の過程がFacebookに投稿されている(参照)。また「Coyote」の第75号にも一部掲載されている。
遠野まつり
しし踊り、神楽、南部ばやし、さんさ踊りなど、数十の団体が一同に介し郷土芸能を披露する秋祭り。今年で50周年を迎える。
https://tonomatsuri.com/
張山しし踊り
柳田國男が遠野で見たしし踊りがこの「張山しし踊り」。富川さんがその詳しいレポートを書いてくれている。
https://note.com/gakutomikawa/n/ndce366a8aa3e
『遠野物語拾遺』
『遠野物語』が1935年に再販されたときに増補版として追加された299話のエピソード。佐々木喜善が収集したものを、鈴木脩一が編纂した。
『聴耳草紙』(佐々木喜善, 1931)
『遠野物語』のあと、佐々木喜善が収集した話をまとめた本。これが先に出版されたことで、柳田は続編の『広遠野譚』の構想に対して情熱を失ってしまったと言われる。
仙磐山
遠野の隣の釜石市にある山。詳しいことがわからないのでYAMAPのリンクを。
https://yamap.com/activities/4995251
『もののけ姫』
スタジオジブリ作品、宮崎駿監督。1997年公開。作中で特別な説明はないが、アシタカが旅立っていく様子が描かれる序盤は岩手県の南部。ヒイ様に村を追い出されるシーンのモチーフは達谷窟毘沙門堂。
DOMMUNE
東京・渋谷にあるライブストリーミングスタジオ。そこでしし踊りが舞われた。
コムアイ
水曜日のカンパネラの初代ボーカル。2021年9月に脱退。現在はソロ。
https://twitter.com/kom_i
『僕らのネクロマンシー』(佐々木大輔, 2018)
私(ささきる)の小説作品。版元はNUMABOOKS。岩手県遠野市を舞台にした近未来SF。ちなみに表紙の写真は厳冬期の猿ヶ石川でエレナ・トゥタッチコワさんが撮影したもの。
https://numabooks.thebase.in/items/9951580
『遠巷説百物語』(京極夏彦, 2021)
シリーズ6作目。舞台は遠野。城下町の遠野町と山間の土淵村がバランスよく登場することで、その“あわい”に生じる怪異が強調されてた名作。遠野というと山中の怪異のイメージを持たれがちだが、江戸時代の遠野の町方の暮らしの考証の上に、独自の京極ワールドが構築されている。
https://www.amazon.co.jp/dp/B097GJXCQP/
本作はこの収録のあとに第56回吉川英治文学賞を受賞。おめでとうございます。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000010157.000007006.html
『新釈・遠野物語』(井上ひさし, 1980)
井上ひさしの手による遠野物語世界を使った連作短編集。一時期、釜石(遠野のとなり)に住んでいた氏ならでの実感がこの作品をさらに出色のものにしている。
https://www.amazon.co.jp/dp/B00FYJFRSW/
姫神せんせいしょん
1980年、星吉昭を中心としたメンバーでバンド結成。ファーストアルバムは「奥の細道」、セカンドアルバムは『遠野』。1984年に「姫神」に改名し、星吉昭のソロプロジェクトになる。現在は長男の星吉紀が二代目を継承。シンセサイザーと民族音楽をかけあわせたサウンドが特徴。再評価ブームは必ずやってくると確信しています。
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次回もお楽しみに。
制作ノート
企画: ささきる
出演: ささきる, 宮本, 富川岳, 多田陽香
編集: ささきる, 宮本
ディレクション: tel
制作協力: 株式会社Next Commons
2022年2月9日収録
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